副業農業の現実と可能性|始める前に知っておきたい7つのポイント
副業農業は、会社員やフリーランスの方が新しい収入源として注目されています。
副業農業は近年注目されていますが、実際に始めると多くの壁に直面します。
自然の中で穏やかに野菜を育てる暮らしを想像するかもしれませんが、現実は想像以上にハードです。
本記事では、私自身の経験をもとに、副業農業を始める前に知っておきたい7つのポイントを解説します。
1.副業農業で最初にぶつかる壁:農地の確保
副業農業を始める最初の壁は「農地の確保」です。
農地を借りるには、まず地域の役場(農林振興課など)で相談し、農業委員会の担当者との面談を受ける必要があります。
- 住まい、農業経験、規模、作物の種類などを詳しく聞かれる
- 信頼関係がないと土地を貸してもらえない
- 良い土地ほど「人づて」での紹介が多い
地域のつながりが、農地獲得の最大のカギになります。
2.水の確保は農業の生命線
農業に欠かせないのが水です。
水路を使う場合、水利組合への加入が必要で、掃除や水門当番などの共同作業も発生します。
タンクやポリバケツだけでは到底足りません。
「水をどう確保するか」=農業を続けられるかどうか を左右します。
3.副業農業を続けるための作物選び
副業農業では「作物の選び方」が成功を左右します。
- 地域の特産品は売れやすい
- ただし収穫時期や作業工程が多いと副業では続かない
- 本業の繁忙期と農繁期が重ならないよう計画する
「売れるかどうか」だけでなく、「副業として続けられるかどうか」が重要です。
4.販売先と出口戦略を最初に考える
作った作物をどこで売るか、これは最初に決めるべき課題です。
- JA・市場 → 安定だが買い取り価格が安い
- 産直市場 → 参入は可能だが価格競争が激しい
- 飲食店・ホテル → 高単価だがコネクション必須
副業農業では、販路と出口戦略が命 です。
5.週末農業の現実は甘くない
「週末だけ農業」は理想ですが、現実は厳しいです。
- 虫や病気は毎日の予防が必要
- 自然農法は特に手間がかかる
- 1日おきに「朝・夕2時間」作業する覚悟が必要
副業といえど、本気で時間を投じる覚悟が必要です。
6.人脈が新しい副業を生む
農業を続けるうちに地域の人脈が広がり、新しい副業のチャンスも生まれます。
私の場合、他の農家さんの作物を仕入れて卸すようになり、粗利益率は20〜30%ほど。
取扱量は増え、地域貢献にもつながりました。
7.副業農業の魅力とハードル
農業は時間も手間もかかりますが、得られる経験や人脈は大きな財産です。
一次産業は事業の基礎を学べる場でもあり、独立や新しい収入源を考える人にとって貴重な体験になります。
まとめ
副業農業には「土地」「水」「作物選び」「販路」という大きな壁があります。
しかし、その先には人脈・経験・収入という価値が待っています。
あなたはどのスタイルで副業農業に挑戦しますか?
まずは小さな一歩から始めてみましょう。